TM Network のボックスセットを聴いてみた

レンタル CD でもアーティストへの印税は支払われると知ってから、レンタルへの抵抗は薄れました。でも、20 枚以上収録されているボックスセットがアルバム 1 枚分の金額でレンタルできるというのは、じゃっかん暴力的かもしれません。定価 2 万円を 200 円で借りたら、99% OFF の計算。

というわけで子どもの頃おこづかいでアルバムを買っていた TM Network のボックスセットを、大人買いよろしく 200 円で借りてみました。のですが……当時感じていたであろうほどにはプロデューサー小室哲哉の天才性が感じられませんでした。

なにより気になったのは、歌詞の一切引っかからないっぷり。当時は大好きだったはずなんだけど、いまでは正直なにを言っているのか全然わかりません。子どもにしかわからない魔法の言葉なのかもしれない。

ついでに聴いてみた華原朋美も、よく言われる「拾った愛人に “I’m Proud” と歌わせるところを衆目に晒す異常プレイな曲」という以上の関心がわくものではありませんでした。

谷崎潤一郎とかが好きな人にはたまらないのかもしれないけど、好きじゃないし。ヒューマン・リーグ『愛の残り火』(あえて邦題 :-))のように、男が捨てられる歌詞ならよかったのかもしれないけど、それは根本的にありえないだろうし。

地震直後のラジオでかかっていた、小室ファミリー離脱後の安室奈美恵 “Baby Don’t Cry” がすごく染みたのも思い出し、使っている言葉の深度や粒度はそれほど変わらないのに何が違うんだろう、としばし悩んでしまいました。