クライフ大学への道

非常に単純化してしまうけれど、フットボールクラブを中心とする人々の心理には、「だって好きなんだからしょうがないじゃん」といういわゆるファン心理と、ある種冷静なマーケティング、マネジメント視点との対立点が必ず存在する。その対立点を境に共振しているからこそ、しょっちゅうコーチが変わったり、数万人がいっせいにハンカチ振り出したり、いきなり倍の入場者を集めるようになったり、青黒ティフォージがサンシーロからまったくいなくなったり、ベッカム様は出られる限りの試合に不自然なくらい出続けてたりするわけだ。でもその対立点って、いったいどこにあるんだろうか。
なにかのヒントになるかと、「あの…そのしくみで大丈夫ですか?」というのが第一印象だった Sport Management Review の冊子を探しているんだけど、やっぱり年間サブスクリプション形態以外の購読は受けつけていないようだ。Webの媒体資料には発行部数 1,000 部って書いてあるし、年 4 回発行で 10,000 円程度の会費と謳われているから、単純に考えると年間 1,000 万円しか予算がない。132 万ユーロという適正値(たぶん)でフランスの 2 部チームを買収した携帯電話系のインデックスグループらしいが、業界関係者のサロン化とそのコーディネートが将来的な狙いどころなんだろうか。うーん?
クラブ運営を知るためには、「月刊GOAL」というエスパルスが発行している雑誌も面白い。ただ、こちらは毎号特定の 1 クラブに絞ってその周辺情報やディープ目な現地情報を伝える感じなので、マネジメントの仕組みじたいにまで突っ込んでいるわけではない。あ、ていうかヨーロッパにはそもそも株式上場企業なクラブも結構あるから、アニュアルレポートを読むのもいいだろう。なんて言いながら、契約で揉めたキャプテンの契約書を公開しちゃうアレなとことかもあって、クラブ運営っていってもいろいろあって本当に面白い。
(以前の書き散らしから移転)