書影借景

過日、海が見えるシャレオツなカフェへ行ったときのこと。

ほぼ満卓の店内は、Macbook Air や iPad を広げている人が何人もいる。休日の午後のせいかみんな相応に気のきいた装いをしていて、天井が高く開放的なゆったりとした雰囲気。ほほー、と思いながらハードめでおいしいチーズケーキを食べていると、一人の男性が取り出した書籍が目に入った。

うむ、なるほど。

また過日、駅前の定食屋で昼ごはんを食べていたときのこと。

カウンターで肉野菜炒めを食べながら文庫本を読んでいたら、隣席で唐揚げ定食を食べている女性の視線を感じた。ん?と思ったら僕の手元を凝視しているのだった。

ああ、なるほど。

あるきっかけから久しぶりに読みたくなって、書棚を探したものの見当たらず古本注文したときのこと。10年以上前の本なのに、あまり劣化していなくてよかった。ただ、届いて帯を見た瞬間に満足して、読みなおす気がなくなってしまった。

20120213

まあ、そういうもんだろう。

荒井由実の『♪眼に映る~ すべてのことは~ メッセージ~』が脳内に響く。やさしさに包まれているような気がしないでもない。