James Pattenくんの挑戦

Oval Processも最初にその様子を見たときはマジでびっくりしたものでしたが、よく考えるとサンプルをドラッグアンドドロップで組み合わせて楽曲生成するってだけのものでもありました。市販のパッケージソフトウェアでいえば、Cycling 74のMあたりに近いですね。ただもちろん、「結局エレクトロニクスな音楽というと、つまりは電子工作できるやつが強いんだよね」という印象を強くするには十分のインパクトがありました。

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右から左に川のように時間軸が流れ、そこにサンプルをドラッグしていきます

その後に登場したMITの学生James PattenによるAudio Padは、PC(というかMac)という制限からも解放されたインターフェイスを持っていました。だって電子ブロックのような小さなパッドを動かすだけで楽曲生成できるようになっていたので。おおすげー、と思いましたが、きょうびのDJ諸氏はアナログライクなパッドを使ってリアルタイムにサンプルをコントロールしているし、まあそれも今となっては珍しくはありません。

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UIを「光」にして、ハードウェアの制約をなくしています

http://www.jamespatten.com/

とはいえこのJames Pattenくんはかなり本物なアーティスト志向らしく、ふと気づいたら音楽とまるで関係ないツールをリリースしていました。

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これは紹介用のビデオ。通販番組のスタイルでご紹介してます。

http://www.jamespatten.com/cfd/index.php

たとえばスーパーで買い物をしている最中、商品のバーコードにこの”Swipe ‘n Gripe 3000″をかざすと、消費者団体がもっている商品データベースにアクセス、食品の危険度合いなどをアラートで出してくれmます。こういうブツや発想は携帯並みに一気に大爆発するか人知れず消えていくかどっちかだと思いますが、それにしても面白い。

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このデカさが笑う。

これ、それこそ携帯に実装すればいいんじゃ?とも思いますが、どうでしょう。データベース化にかかせない日本の消費者団体って、どういう活動してるんだろうか、と全国消費者団体連絡会のサイトに「データベース」という項目があったので開いてみると……「意見を提出しました」、「交流会報告」、「抗議文を提出しました」。
この実行力をみるにいわゆる親睦団体みたいな程度なのかもしれませんが、属人的組織権力志向の香りをほのかに感じてしまいます。消費者団体がPower to the Peopleじゃないって!

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技術的には単純なんだけどなー。

http://www.ethicalconsumer.org/
http://www.scorecard.org/
http://www.shodanren.gr.jp/