町おこしとか地域の活性化って話に触れるたびに思い出す話

以前、アメリカのオーランドという巨大リゾートタウンに行ったことがあります。ディズニーワールドやユニバーサル・スタジオを始め、あまたのプールやゴルフ場が乱立しているという凄い街。ま、仕事なんだけど 🙂

空港には鉄道がないので、到着した人の大半はタクシーに乗って目的のホテルなり観光施設へ直行します。でも時間に余裕があった僕は路線バスに乗ってみることにしました。旅先って、観光者目線と地元の人目線の両方を体感できると2倍楽しいじゃないですか。

で、ねえ。

街の華やかさ、車窓の賑やかさとは対照的に、昔のアメリカ映画に出てくるようなグレイハウンド型のシルバーなボロいバスの乗客は、リゾートの裏方として働く有色人種の人が大半だったわけです。服装もパッとしない感じの、ね。

僕も超アジア顔だし、どっちかっていうと旅先でも地元民と見られることが多いくらい溶け込み力は高い(「洗練されてない」ともいう 🙂 )ほうなんですが、若干の仕事スイッチのせいか、「お前のようなのが乗るバスじゃないよボーイ」って言われてるような空気を感じました。黒人特有のつぶらな瞳で、ギロリと見られつつ。

このエピソードには特に結論はなくて、「そういう貧困層の支えのもとに観光地で贅を尽くすことが資本主義のうんぬん」っていう方向にも膨らむし、「突然やってきたヨソ者が知ったように語ることがうんぬん」という方向にも膨らみます。まあ、毎度思い出す印象に残っている体験。