念のため言っておきたい

A 「いやーキャンディーズの曲ってどれもすげーよくてさ。CD買っちゃった」
私 「防衛大臣まで好きって言うしな」
B 「いやわかるよ。昔の歌謡曲っていいんだよなあ。今みたいなしょうもない連中が作ってるわけじゃないからな」
私 「歌謡曲は昭和!……でも木村カエラは好き!」
A 「卓球がなんかやってるよね」
私 「ああ、でもそれはまあ一要素かなあ」
B 「……Perfume は?」
私 「あーいいよねえ。好き好き」
B 「もろダフトパンクじゃねえ?俺好きでさあ」
私 「ありそうでなかった感じ?『だが、それがいい!』っていう」

Daft Punk の “Homework (’97)” に「えらい太い音だなー」と驚いて、次に来た Stardust 名義の “Music Sounds Better With You (’98)” とそれに続く “One More Time (’00)” で爆発して、さらに海峡の反対側からの Underworld “Two Months Off (’02)” が届いちゃったところで、「あれ?これ It’s Thinking の “Surviving Desire (’92)” じゃん?」と気づいて、ドラクエ3は実はドラクエ1より古かった的な一連の流れが完成した感じの経緯をちゃんと覚えているわたくし。

そういえば、”Two Months Off” のリリース前に先行公開された Pete Tong のラジオをデータでキャプったのが出回り、それをさんざん聴きこんだのが私の MP3 移行の最大のきっかけでした。過去の蓄積を iTunes という場で並列に並べるようになったことで、実は知覚の流れは大きく変わったんだなあ、といった変遷を経ている私に言わせれば、「Perfume 超いいじゃん、かわいいし」という結論になるわけです。プレイリスト的にポリリズムと Two Months Off とつなぐんでなんの問題があろうか?いや全然オッケーイ!という。

私はムラになんか住んでませんし住みたいとも思ってないのです。私がいたいのは駅であり空港であり出会いと別れの繰り返しであり、それがあるから生きてるっていえるんじゃん?と言いたい派なのです。発明はアイデアの組み合わせ。今この時代にああいう子たちがいてくれる世の中は、今この時代にああいう子たちがいない世の中より、良い世の中なのです。

ここ数日で賛否両論の「否」の方が「賛」に飲み込まれていく感じを眺めていましたが、毎度毎度「まったくの無から生まれたものこそがアート」的なアーティスティックな幻想みたいなのは、なぜ生まれてしまうのでしょうね。中二病と言ってしまえばそれまでなのですが、ベンヤミンとまではいわないまでも、そろそろ芸術教育に複製芸術の話もちゃんと盛り込んだ方がいいと思います。音楽の授業で Walk This Way とか教えるべきだよ。